観光

定禅寺通ケヤキ並木さんぽ
— 緑のトンネルとカフェ休憩

緑のトンネルになった定禅寺通のケヤキ並木
写真:Mai Kana Chan(CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

「杜の都」という言葉を一枚の写真で説明するなら、たぶん誰もがこの通りを撮るはずです。約700メートルにわたって続くケヤキの緑のトンネル。車の音がふっと遠のく中央の遊歩道は、街の真ん中にいることを忘れさせてくれます。

4列166本のケヤキがつくる「緑の天蓋」

定禅寺通のケヤキは4列・166本。車道を挟んで両側の歩道と、通りの中央に設けられた遊歩道の並木が重なり合い、初夏には頭上がほぼ完全に緑で覆われます。見上げながら歩くと、葉のすき間から木漏れ日がちらちらと落ちてきて、真夏でもここだけは涼しい。仙台市の「杜の都 緑の名所100選」にも選ばれている、まさに街のシンボルです。

ちなみに通りの名前は、かつてこの地にあった定禅寺というお寺に由来します。お寺自体は明治期に廃寺となりましたが、名前だけが通りに残ったというわけです。

遊歩道は屋外美術館。3体のブロンズ像を探して

中央遊歩道には、イタリアの彫刻家によるブロンズ像が3体並んでいます。エミリオ・グレコの「夏の思い出」、ヴェナンツォ・クロチェッティの「水浴の女」、ジャコモ・マンズーの「オデュッセウス」。散歩のついでに眺められる距離感が良くて、ベンチに座ってぼんやり眺めている人をよく見かけます。彫刻をめぐりながらゆっくり歩いても、端から端まで20分ほど。ちょうどいい散歩コースです。

定禅寺通の中央遊歩道
写真:Atsi Otani(CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

休憩は「せんだいメディアテーク」が正解

並木の途中にあるガラス張りの建物が、建築家・伊東豊雄の代表作として知られる「せんだいメディアテーク」。図書館やギャラリーが入った文化施設で、建築好きが全国から見学に来る名建築ですが、地元的には「散歩の途中で涼めて、本が読めて、カフェもある場所」。1階のカフェスペースからガラス越しにケヤキ並木を眺める時間は、それだけで仙台に来た甲斐があると思わせてくれます。

音楽と光。この通りは季節ごとに主役が変わる

9月には「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」が開催され、並木の下が丸ごとステージになります。プロもアマも入り混じって700を超えるバンドが街のあちこちで演奏する光景は圧巻。そして12月、ケヤキは数十万球のLEDをまとって「SENDAI光のページェント」の主役になります。葉を落とした枝に灯りがともる瞬間の歓声は、何度体験してもいいものです。緑・音楽・光——季節を変えて三度歩きたい通りです。

せんだいメディアテーク 定禅寺ストリートジャズフェスティバル SENDAI光のページェント